読書状態: | 読み終わった | 期限日: | |
カテゴリ: | 財政 | 購入費: | 2100 円 |
テーマ: | 公共施設 | 入手日: | 2013/09/25 |
タグ: | 市民参加,授業ネタ,PPP, | 読了日: | 2013/10/09 |
公開度: | 公開 | 評価: | |
■ 蔵書メモ
PPP推進派による恐ろしい本である。公共施設や橋、道路、上下水道等の社会資本が老朽化し、今後一斉に更新時期を迎えるが、そのための財源がないという問題は既知の事実だが、この本が恐ろしいのは、施設仕分け(統廃合)の対象として、公民館、図書館を挙げて、その支持者を徹底的に叩いている点だ。著者が指導した習志野市ワークショップの様子などが紹介されているが、参加市民に電卓を持たせ、公民館利用1件あたりの費用、図書館貸出者1人あたりの費用を計算させている。前者が1万円、後者が1,000円とか。さらに、廃校舎用地を空地として保全する費用は、校区1世帯あたり、100~150万円とか。ちなみに、ゆとりある空間を享受する権利は、「ゆとり権」と言うらしい。
という具合に、「特定の利益代表者」は、ボコボコに叩かれているのだが、こういう手法を持ち込まれた時に、反論出来るかが問題だ。「施設は統廃合して機能は残す」という考え方に、あながち反対は出来ないだろう。収蔵庫のあるミュージアムはどうするんだ、とかは考えたが、この本には、ミュージアムのことはほぼ出て来ない。社会教育学会で、この著者を呼んで討論したらいいとか思うけど、そんなことを考えるのは、きっと私だけだろう。被害者意識を振り払えば、いろいろ勉強になる本である(スケルトン・インフィルの活用など)。ただし、民間に任せることが無条件にバラ色とは思えないので、そこの部分のツッコミが欠けている本である。
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